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Uさん姉妹の「帰省メシ」~社会人編~

今回は、行方市市内出身のUさん姉妹の帰省メシを紹介します。
姉のHさんと妹のAさんは、1990年代後半生まれの一卵性双生児です。

Uさん姉妹のプロフィール

  姉のHさん 妹のAさん
現在の住まい 茨城県内に夫と2人で暮らす 東京都内に1人暮らし
帰省頻度 月1回程度 お盆とお正月
帰省時の交通手段 自家用車 公共交通機関(土浦駅まで家族や友人に迎えに来てもらう)
帰省の所要時間(片道) 1時間 2時間30分
帰省時に行うこと 実家でのんびり過ごす 友達に会う、実家でのんびり過ごす、お墓参り、親戚の家に行く
好きな野菜 ネギ、タマネギ、キャベツ、キュウリ ナス、キュウリ、サツマイモ、ホウレンソウ
あまり好きではない野菜 セロリ セロリ
目玉焼きにかける調味料 しょうゆ なし(目玉焼きが苦手で食べない)
ゆで卵の好みのゆで方 半熟と固ゆでの中間くらい なし(ゆで卵が苦手で食べない)
お弁当の好きだったおかず お母さんが作った甘めの卵焼き お母さんが作った甘めの卵焼き
実家のみそ汁の好きな具 ダイコン、シジミ、ホウレンソウ、などなんでも ダイコン、シジミ、ホウレンソウ、などなんでも
お母さんに作ってあげたい手料理 炊き込みご飯 定食
寝込んだ時に作ってもらって印象に残っている飲み物・食べ物 おかゆが苦手だったため、いつも雑炊を作ってくれた 焼きうどん
楽しみにしている帰省メシ ネギのだし巻き卵 、コーラ煮 U家のカレー、サンマの塩焼き
帰省時の往復で立ち寄るお店や場所 蔵出し焼き芋かいつかの「天使のかけら」など 蔵出し焼き芋かいつかの「天使のかけら」「紅天使グラッセ」など/セブンイレブンでコーヒーを購入

Interview

Uさん姉妹

横に並んで座ったUさん姉妹と向かい合って筆者はインタビューしました。

おそろいのTシャツを着た姉のHさんと妹のAさんが、ときどき顔を見合わせて確認しながら、そしてお二人で言葉を継ぎ合いながらコメントしてくれた部分は(二人)と記します。

―――幼稚園から高校まで同じ学校で、部活もずっと同じだったと聞きました。仲が良いのですね。

(二人)小学校時代にはけんかしたりもしましたが、年齢があがればあがるほど仲良くなり、大学進学で生活がばらばらになり友達に近いような状況となってからは、さらに仲良くなった気がします。

同じ部活だったのは、仲が良いだけではなく、家族から受けた影響とか、そのほうが両親が対処しやすい部分もあったから。

―――やはりお二人の外見は似ていらっしゃいますね。タイプは違いますか?

(二人)性格はほぼ真逆です。

―――好きなものが一緒だとか、返事をするタイミングが同じ、とかはありますか?

(二人) リアクションは同時になることが多いかもしれません。

好きなものは同じものもありますが、細かいところでは違うものも多いです。

―――たしかに、アンケート結果を見ても、食にかんする好みについて違う部分も多いのだなと思いました。それぞれにお好きな食べ物を教えていただけますか?

(姉のHさん)現在住んでいる地域にはラーメン店が多くて、それらを開拓するのが好きですね。ほかにも、知り合いに教わったごはん屋さんに行ってみたりもしています。行ってみたいお店があまりにも多くて回り切れないです。それと以前、コーヒーを扱う仕事をしていた関係でカフェ巡りも好きです。

あと、杏仁あんにん豆腐が好き。最近、夫が作ってくれました。誕生日のプレゼントのリクエストを聞いたら「七輪」という返事があったくらい、夫は料理が趣味なんです。

(妹のAさん)大学生の時に焼肉屋さんでアルバイトしていたのですが、そのころはお肉が好きだったんです。でも、社会人になってからは魚派になり、おすしのほうが好きになりました。サバが好きで、先日は、はま寿司の生さばフェアに行ったのですが、食べたおすしの7割はサバでした。

それと、甘いものはそれほど好きではないのですが、プリンは好きです。中でも、森永の焼きプリンは大好きで、高校時代、誕生日にお菓子をプレゼントし合うのですが、私の誕生日には机上に森永焼きプリンのタワーができました(笑)。

―――なるほど。お二人それぞれの食の好みやこだわり方の一部が、いまのお話で伝わってきました。

ところでお二人とも、楽しみにしている帰省メシを、事前にお母さまにリクエストしたりはしないとアンケートでお答えでした。

 (二人)そうですね。こちらからあえて伝えなくても母は、それぞれの帰省するタイミングに、〇〇がいいよねえ、という感じで、好きなものを作ってくれます。

――お母さまにとって、自然なことなんでしょうね。すてきです。
それでは、お二人が楽しみにしている帰省メシを紹介していただきましょう。

姉のHさんが楽しみにしている帰省メシ(1) ネギのだし巻き卵

帰省メシ_ねぎのだし巻き卵
ネギのだし巻き卵

Hさん「卵焼きの中にネギがいっぱい入っています。市販ではあまり売っていない和風だしも使われています。私が帰省するとよく出てくるのは、作りやすいというのもあるかもしれないけど、私が好きなことを母が分かっているからだろうと思います」

レシピ(ネギのだし巻き卵)

【材料】
  • たまご 4個ぐらい
  • 長ネギ(白い部分) 3本ぐらい
  • 粉末だし 適量
  • サラダ油 適量
【作り方】

(1)ネギを輪切りにする→細かすぎず大ざっぱで(そのほうが良い食感になるため)
(2)たまごを割って入れる
(3)粉末だしを入れる
(4)入れた材料を混ぜる【写真a】
(5)フライパンに油をひいて焼く【写真b】→外側からクルクル軽くかき混ぜながら焼くと良い(空気が入ってふっくらしやすい)
(6)オムレツみたいな形に形成する【写真c】
(7)盛り付けて完成

ねぎのだし巻きたまごa

写真a

ねぎのだし巻きたまごb

写真b

ねぎのだし巻きたまごc

写真c

姉のHさんが楽しみにしている帰省メシ(2) コーラ煮 (妹のAさんも楽しみにしている!)

帰省メシ_コーラ煮
コーラ煮(年始バージョン)

Hさん「手羽先が、お正月だとチャーシューがコーラとしょうゆで煮てあります。あくをよく取りながら煮るだけ。コーラ成分の関係なのかお肉がやわらかく、こくのある味です。お正月のほかに、みんなが集まる時、例えばコーラ煮が好きないとこが来る時は、それに合わせてたくさん作る。一緒に煮卵を作ったりもして。母方の祖母が作っていたものを、母も作るようになったようです。実は、このコーラ煮もネギのだし巻き卵も、自分で作ったことがあるんですが、やっぱり母が作る味とは違ってしまうんです」

Aさん「お正月とお盆は、私たち2人が同じタイミングで帰省するので、必ず出てきます。なのでコーラ煮を見ると、帰省した実感が湧きます。私以外の親族も集まるので、大皿の2枚か3枚くらいに盛り付けるくらいたくさん作ってくれます。それでも、すぐになくなっちゃうんですよ、光の速さで」

レシピ(コーラ煮年始バージョン)

【材料】
  • コーラ
  • しょうゆ
    コーラ1Lに対してしょうゆ150mlぐらい
    ※写真にした回ではコーラ750ml、しょうゆ100ml
  • 豚肩ロースブロック肉
    ※写真にした回では豚バラブロック肉を使用
    (豚肩ロースブロック肉を使う際にはネットに入れて煮る)
    鶏の手羽元を使用する場合はネットなしで入れる
  • ゆで卵(U家では固ゆで。作り手の母が半熟が好きでないため)
【作り方】

→事前準備…ゆで卵を作っておく

(1)コーラとしょうゆを一緒に入れて沸騰させる 【写真a】
(2)沸騰したらお肉を投入→写真にした回では、ここでゆで卵も投入【写真b】
基本的には、コーラ煮の煮汁をジッパー付きの袋にゆで卵が浸かるくらい入れ、別口で煮卵を作る
(3)あくが出てきたら適宜取る【写真c】
(4)盛り付けて完成
→ブロック肉をネットに入れている場合、盛り付けする前にネットを外して食べやすい大きさに切る
→ゆで卵を別口で作った場合、ゆで卵が温まるくらいまで少し一緒に煮込んで、その後盛り付ける

サンプル画像1

写真a

コーラ煮_写真b

写真b

コーラ煮_写真c

写真c

 

コーラ煮_手羽元
コーラ煮 鶏の手羽元バージョン

妹のAさんが楽しみにしている帰省メシ(1) U家のカレー

U家のカレー
U家のカレー

Aさん「1人暮らしだと、作っても多くて食べきれないし保存もしづらい、と伝えてからでしょうか、帰省のたびに作ってくれるようになりました。それでカレーが帰省の時のごはん、というイメージになりました。

母は、炒めた油があまり好みではないみたいで、うちのカレーのいちばんの特徴は、具材を炒めずに煮込んで作るところです。油がないだけ、さっぱりとしていて食べやすく、ルーとスパイスを味わえる。

このカレー、炒めて作ったカレーとの違いが、作った翌日に特に出てくるかもしれません。炒めて作ったほうのように、油分がにじみ出てきたりしませんから。                                                                                                                                                                                                                                                         

同居している父方の祖母は、母の作り方を見てから炒めないカレーを作るようになり、炒めない代わりのアクセントとしてなのか、スライスしたニンニクが入っています。カレールーの味の後にニンニクの味がしたら、<あっ、今日のカレーはばあちゃんが作ったんだな>って分かるんです。夏場は特においしいです」

レシピ(U家のカレー)

【材料】(5〜6人分)
  • カレールー甘口・中辛 各2分の1個→割合1:1 にする
    (水の量と合わせてとろみが出るくらいの量)
  • 野菜(写真は、ニンニク入りのばあちゃんバージョン)
    ※写真ではタマネギ、ニンジン、ジャガイモ、ニンニクを使用
  • 豚肉 目安:野菜の3分の1ぐらいの量
  • 水 鍋に対して半分ぐらいの量
【作り方】

(1)水を沸騰させる
(2)野菜を切る
(3)野菜を沸騰したお湯の中に入れて煮込む【写真a】→肉は硬くなりやすいため先に野菜を煮込んでおく
(4)豚肉を鍋に投入する【写真b】
(5)甘口と中辛のカレールーを1:1の割合で投入する【写真c】→U家は普段バーモントを使用
(6)とろみが出るまで混ぜて、少し煮る【写真d】
(7)盛り付けて完成

U家のカレー_写真a

写真a

U家のカレー_写真b

写真b

U家のカレー_写真c

写真c

U家のカレー_写真d

写真d

妹のAさんが楽しみにしている帰省メシ(2) サンマの塩焼き

さんまの塩焼き

Aさん「小さいころから、秋になると、祖母によく食べ方を教えてもらっていたんです。骨の取り方をはじめとして、どうきれいに食べるかを。その光景から、母は私の好物と認識して、秋になると<サンマ食べようか>という感じになりました。サンマの塩焼きも、カレーと同様に1人住まいでは作りづらい料理で、帰省した時に、なんとなくサンマの話を出すと、母が出してくれる、という流れになっています。

魚の中でも、特にサンマは骨が細いから食べるのが大変、という声を聞くことがありますが、私は祖母に食べ方をちゃんと教えてもらったことで、抵抗がないばかりか好物になりました。はらわたがあれば、それも食べます。社会に出て、魚を食べる機会があった時に、骨の取り方など食べ方を褒めていただいたことがありました」

Interviewつづき

―――どの料理からも、Uさんご家族の丁寧かつ温かみのある日々の暮らしの息遣いが伝わってくる気がします。

食べたことのないコーラ煮、そしてU家のカレーも、ぜひマネして作ってみたいです。それと、ネギ入りだし巻き卵は私も好きでときどき作るのですが、いつもネギをみじん切りにしてしまうのです。レシピに書いてくださったように、ネギを大きめに切ってトライしてみたいです。

さて、アンケートで答えてくれた、帰省の往復に寄ることのあるお店、蔵出し焼き芋かいつか。お二人とも、「天使のかけら」がお好きなんですね。

(二人)はい。四角いブロック。かりかりで。おいしいです。

天使のかけら
「蔵出し焼き芋かいつか」WEBサイトより

―――それは食べたことがありませんでした。私の住まいの近所に、このお店のつくば店があるので、今度買ってみます。

実家からそれぞれの住まいに戻る時、持たせてくれる食材とかお料理はありますか?

(妹のAさん)はい。祖母が、パック入りの釜揚げのしらすを。子どもの頃からの好物なので。ご飯に乗せて食べます。

(姉のHさん)うちだと、食べきれないときは冷凍したり、夫がアヒージョにしたりします。

―――おいしそうですね! 無性に食べたくなりました。今度、道の駅「こいこい」に行った時に買ってこようと思います。

(妹のAさんに) ところで、帰省時に途中で寄るところとして、アンケートに、セブンイレブンでコーヒー、と書いてくれましたね。どんなシーンでしょうか。

(妹のAさん)U家は、車で移動する時、ちょっと休憩、みんなで休憩しようという時、トイレ休憩しながら、みんなでコーヒーを買って車内で飲むんです。父も母もセブンのコーヒーが好きなんです。味の濃さが選べるし。セブンのコーヒーの値上げがニュースになった時、家族のグループラインでちょっと話題になったりしました。

東京の住まいまで姉に車で送ってもらうこともあるんですが、途中で、駐車場の多い寄りやすいところがあって、そこでもコーヒーを飲みます。

(姉のHさん)妹は大学も東京だったのですが、私は県内の大学でその後も車通勤だったので、運転は慣れているんです。

――お二人、そしてご家族が、ほんと仲が良いですね。コーヒーの香り漂う車内で、姉妹の会話、家族の会話が交わされるのでしょうね。

お話を伺っているうちに、U家に何日か滞在させていただき、たくさんごちそうになったような、満ち足りた気持ちになってきました。ありがとうございました!

取材を終えて

お話を伺っているうちに、よく似たお二人というよりも、違ったらしさを持つお姉さんのHさんと妹のAさんというふうに見え方が大きく変化しました。両者を間違えることは絶対ないだろう、という自信のようなものも私の中に芽生えました。

しかし、初めましてのごあいさつをしてインタビューが終わってからも、ずっとかわらずに「まったく同じ、うり二つだ」と感じた点がひとつあります。それは、お二人のまなざしです。人への温かさ、誠実さ、そして包容力。相手に安心感をもたらすまなざし。

インタビューに応じてくださる目の前の方が、たとえ笑顔になってくれていたとしても、そのまなざしには警戒心や不安、あるいは無関心、場合によってはイライラなどの心の色があらわれていることが多いものです。ゆえにインタビュアーは、少なからず、目の前の方のまなざしに敏感なのです。

お二人のインタビューを終えた後、U家のカレーを作ってみたら「もう、具材を炒めたカレーには戻れない!」と家族に宣言するほどやみつきになり、今回のインタビュー記事をまとめるために、お二人の話の録音を聞いているうちに<もしかして、あのまなざしは、U家のみなさん全員に共通するものなのかも>と思えてきました。

編集協力

【取材会場】

【写真提供】

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