茨城県指定有形文化財(工芸品) 宝幢院銅鐘
2016年8月29日UP!
宝憧院(ほうどういん)は天台宗の寺で、旧鹿島鉄道玉造町駅跡近くの加茂地区にあります。寺伝によれば、約1200年前、最仙上人によって創建され、この地には、江戸時代に徳川光圀の命により移されました。寺の境内には、茨城県指定有形文化財の銅鐘(どうしょう)があります。この銅鐘は、中世の玉造城主、玉造憲幹が永享3(1431)年に寄進。寺は江戸時代になって3度も火災に見舞われ、寛永12(1635)年の火災では、鐘も炎に包まれ、筋割れが入り、鳴らなくなってしまいましたが、延宝8(1680)年に江戸神田の鋳物師の手で再鋳され、元の響きを取り戻しました。幕末に、徳川斉昭が海防のため、藩内の鐘を集め、大砲を鋳造した時や太平洋戦争中の金属回収の際も、地元の人々の熱意で由緒ある名鐘として残され、浄(きよ)らかな響きを今に伝えています。
宝鐘院住職のお話では、鐘は自由に撞くことができるとのことです。先祖を敬い、一打一打心を込めて撞いてください。
カテゴリ | 歴史・文化 |
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- UPDATE:2016年8月29日