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平成31年第1回行方市議会定例会施政方針

 本日,平成31年第1回行方市議会定例会を招集いたしましたところ,議員各位におかれましては,ご多用の中,ご参集いただき,誠にありがとうございます。

 今定例会に提案いたします,議案の説明に先立ち,平成31年度の市政運営に臨む私の所信の一端を申し上げます。

 一昨年の選挙において市民の皆さまの信託を賜り,二期目の市政を担わせていただいてから,早や1年5か月が過ぎようとしています。

 議員各位をはじめとする市民の皆さまのご支援とご協力をいただきながら,私がマニフェストで掲げた5つの基本政策,「少子化対策と子育て支援の充実」「元気な行方になるための働く場と産業の拡大」「安心・安全で住みやすいまちづくりの推進」「健康で文化的なまちづくり」「夢のもてる行財政運営」を基に,市政運営に取り組んでいるところです。

 ご承知のとおり,今年は本県において第74回国民体育大会「いきいき茨城ゆめ国体」及び第19回全国障害者スポーツ大会「いきいき茨城ゆめ大会」が開催されます。

 平成の次となる新たな時代の幕開けとなる記念すべき大会であり,開会式前に本市で開催される公開競技の「ゲートボール」,デモンストレーションスポーツの「ビーチハンドボール」を,市民の皆さまと一緒に盛り上げていくことで,大会の成功につなげてまいりたいと考えております。

 また,同じくスポーツ分野において,麻生高等学校女子ハンドボール部が,3月24日から千葉県及び埼玉県で開催される「第42回全国ハンドボール選抜大会」への出場権を獲得しました。昨年の全国高校総体(インターハイ)に続く,同部の全国大会への出場は,ハンドボール競技に取り組む市内の小中学生にとって,大きな励みになるものと確信しています。

  わが国の景気は,昨年12月に政府が発表した「平成31年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」によりますと,経済対策などの各種政策が功を奏し,雇用・所得環境が引き続き改善して,景気は緩やかに回復することが見込まれています。

 また,本年10月の消費税率引上げを前に,経済の回復基調が持続するよう,当初予算において臨時・特別の措置などを講じることで,内需を中心とした景気回復や,実質GDP及び名目GDP成長率が昨年を上回ることが予測されています。

 その反面,海外経済の不確実性,金融資本市場の変動の影響など,先行きのリスクが不透明な部分も多くある中,国は,引き続き「経済再生なくして財政健全化なし」を経済財政運営の基本とし,持続的に潜在成長率を引き上げるための「人づくり革命」と「生産性革命」に最優先で取り組むとし,また,農林水産業をはじめとした地方創生,国土強靭化,女性活躍,働き方改革,外国人材の受入れなどを推進することで,一億総活躍社会の実現を目指すとしています。

 特に,消費税率の引上げに伴う対応については,引上げ前後の需要変動を平準化するため,あらゆる施策を総動員し,経済の回復基調が持続するよう,過去最大となる1014,571億円を 平成31年度当初予算案として編成しています。

 また,茨城県は,新たな総合計画の基本理念である「活力があり,県民が日本一幸せな県」の実現に向けた「4つのチャレンジ」の推進を基本方針とし,平成30年度と同規模の1兆1,3571,300万円を平成31年度当初予算案として編成しています。特に,事業への集中投下を方針に,企業誘致活動の強化事業,農産物のブランド化事業,医師確保強化事業,プログラミング教育の推進,国体や障害者スポーツ大会,eスポーツ大会の開催などに取り組むとしています。

  本市の人口は,合併当時の平成17年に約4万人であったものが,10年間で約5,000人が減少し,平成27年には3万5,000人弱,さらに平成30年には3万3,000人強と,依然として減少傾向が続いてます。

 人口減少の主な要因は,出生数の低下による自然減と,転出による社会減,特に若者層によるものであり,今後,さらに深刻な状況に陥ることが予測されています。

 この状況を回避し,持続可能なまちづくりを行うため,現在,「総合戦略書」,「公共施設等総合管理計画」,「経営戦略」を三位一体で運用しているところでありますが,いずれの計画も,地域経営の観点に立った「市民協働・官民連携」が重要な鍵となります。特に,施策の実施にあたっては,スクラップ・アンド・ビルドにより,必要な事業を絞り込み,効率的,かつ,コンパクトな運営を行っていかなければなりません。

  これらを踏まえ,平成31年度の予算編成では,行財政の持続可能性や将来世代への負担軽減を第一に配慮し,市民のニーズに即応した行政サービスを展開するため,経常経費を可能な限り削減し,メリハリを効かせた歳出の効率化・重点化を図ったところであります。

 一般会計予算は1644,000万円で,前年度対比0.1パーセント減の,前年度と同規模となっています。また,特別会計は1052,840万円,水道会計は17760万円,これら各会計を合わせた予算総額は2867,600万円で,前年度対比0.8パーセント減となっています。

 平成28年度から,普通交付税算定の合併特例による増額分が減額しているため,引き続き,財政構造改革等に取り組むとともに,歳出を抑制し,健全な財政運営に努めてまいりたいと考えています。

 また,総合戦略書に沿った施策を推進するため,将来にわたり重要課題である「子育てと教育」,シビックプライドの醸成を目的とした「情報発信」などへ重点的に予算を配分する一方,通学路・幹線道路の整備,学校跡地構造物の撤去や幼児教育無償化に対応 する予算を確保しました。

 少子高齢化と人口減少は,避けて通れない道であります。これらの同時進行等を起因とする社会保障費の増額への対応と併せて,公共施設の最適化に向けた取り組みを推進し,本市の身の丈に合った財政運営を行ってまいります。

  それでは,平成31年度に実施する,総合戦略書の5つの重点プロジェクトの施策について申し上げます。

 まず,一つ目の重点プロジェクト「働く場の拡大プロジェクト」であります。

 基本目標の「基幹産業である農業を盛り上げる!」「地域に根差した産業を活性化して働く場を確保する!」の実現に向けた事業を引き続き推進してまいります。

 本市の基幹産業である農畜水産業を,より活性化させていくために,後継者の育成・新規就農者の支援,耕作放棄地の解消などの関連施策を進めてまいります。

 さらに,昨年度策定した「6次産業化推進計画」に基づき,農畜水産物の更なる消費拡大,ブランド化などの振興施策を積極的に推進してまいります。併せて,地元の農業者やJAと連携を図り,私,自らトップセールスを行うことや,都道府県域を越えた特産物の相互交流等を通して,本市の特産物のPRを進めるとともに,その付加価値を高めてまいります。

 また,地域産業の担い手を確保するために,中小企業及び起業者への支援を行ってまいります。地域産業の育成や新たな地域産業の立地を目指して,北浦複合団地や学校跡地などへの誘致活動や事業所の開所支援も進めてまいります。そのためにも,東関東自動車道水戸線の早期全線開通は急務であることから,国や県など関係機関へ強く要望してまいります。

 

 観光産業では,「つくば霞ヶ浦りんりんロード」などを活用したサイクリング事業をはじめ,鹿行地区の観光振興を目指した「アントラーズホームタウンDMO」によるスポーツツ-リズムや,農業など本市の地域資源を生かした誘客策を進めながら,本市への関係人口の増加・交流人口の拡大を図ってまいります。

 

 次に,二つ目の重点プロジェクト「健康で文化的なまちプロジェクト」であります。

 基本目標の「日本一元気で包容力のある地域をつくる!」「市民の不安と不満を一掃する医療体制を構築する!」の実現に向けた 事業を引き続き推進してまいります。

 本県の医師数が全国でも下位に位置する中で,本市の医師不足は深刻な状況にあります。

 そのため,来年度から新たに県内の医学部を有する大学に寄附講座を開設して,市内の医療機関へ医師1名の派遣を受けることで,医師不足の課題に対応してまいります。

 また,いつでも安心して医療を受けられる救急医療・地域医療体制を確保するために,地域医療の中核となる土浦協同病院なめがた地域医療センターの現運営体制を維持するよう,県とともに事業主体への働きかけを行ってまいります。

 本市の高齢化率は,周辺地域に比べて高いため,いかにして高齢者が生きがいを持って健やかに生活できるかが大きな課題と なっています。引き続き,介護予防体操やレクリエーションの推進などに取り組むとともに,官民連携による新たな事業にも取り組んでまいります。

 健康で心豊かな生活を送るためには,子どもから大人まで,誰もがスポーツを楽しめる環境づくりが重要となります。先に申し上げました,「いきいき茨城ゆめ国体」及び「いきいき茨城ゆめ大会」を,市内で行われる競技を通して市民と一緒に盛り上げていくことで,市民のスポーツへの関心を高めるとともに,障害者サッカーやボッチャ,フライングディスクなどの障害者スポーツの普及を図り,生涯スポーツの普及・振興につながる事業を推進してまいります。

 また,来年の夏には,「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」が開催されます。これを契機として本市の国際交流を推進するため,大会参加国の関係者と市民が交流できる「ホストタウンの登録」及び「事前キャンプ受入れ」について誘致活動を進めてまいります。

 次に,三つ目の重点プロジェクト「住みやすい地域プロジェクト」であります。

 基本目標の「住みやすい環境を整備する!」「市民のニーズにあった公共交通を実現する!」「公共施設,インフラを持続可能にする!」の実現に向けた事業を引き続き推進してまいります。

 住みやすい環境づくりにおいては,市民協働による総合的な環境づくりを進めることはもちろんのこと,転出者を抑制する定住の促進,移住者の受入れ体制の整備などが重要です。

 そのために,市内外で本市の暮らしやすさをPRする活動や定住応援助成金の交付のほか,地域おこし協力隊の制度や市内での起業と合わせた移住施策などを進めてまいります。

 公共交通網の整備については,市営路線バス「麻生ルート」と「麻生東ルート」の2路線に加えて,来月から新たに「玉造ルート」と「北浦ルート」の試験運行を開始いたします。買い物や通院などの移動手段として,また,高校生の通学にも利用できるよう,一部見直しも行います。

 さらに,鹿行広域バス及び鹿行北浦ラインの2路線についても,再編し運行してまいります。

 高齢化が進む中においても,市民が普段の生活をこれまでどおり送ることができるようにするためには,公共交通の確保は欠かせません。今後も必要な事業として位置づけるとともに,これ以外にも自宅での日常生活のサービス提供などの福祉施策と合わせて,総合的な視点における事業を進めてまいります。

 また,各種団体と行政,そして地域が連携することにより,すべての市民が地域で孤立することなく,安心して暮らすことのできるまちづくりを進め,新たな市民協働の仕組みや地区コミュニティの再構築も進めてまいります。

  次に,四つ目の重点プロジェクト「みんなで育むプロジェクト」であります。

 基本目標の「子育てしやすい地域にする!」「行方の特色を生かした教育を行う!」「子どもを産みたい希望を叶え,住みたいまちをつくる!」の実現に向けた事業を引き続き推進してまいります。

 本市の将来を担う子どもたちを健やかに育成するために,引き続き,子育て世代包括支援センター「どれみ」を中心とした,妊娠,出産,子育て期までの切れ目のないサポートと,働く保護者を支援するため,放課後児童クラブ「キッズ」及び降園後保育「エンゼル」の充実を図ってまいります。

 また,共働き世帯のニーズに対応した地域の子育て環境の充実を図るため,新たに病児保育事業を開始するとともに,既に市内の2施設で実施している病後児保育の利用促進につなげる積極的な 周知を図ってまいります。加えて,今後も,受入れ施設の拡充を推進してまいります。

 また,児童・生徒の情報活用能力の育成を図るため,次期学習指導要領に位置付けられる「プログラミング教育」への対応として,新たなプログラミングソフトを市内すべての小学校に導入してまいります。

 

 次に,五つ目の重点プロジェクト「情報発信で日本一プロジェクト」であります。 

 基本目標の「全市民が情報発信源となり,情報発信日本一の市を目指す!」の実現に向けた事業を引き続き推進してまいります。

 「笑顔で住み続けたいまち なめがた」のブランドイメージを定着させる,また,本市の魅力を市内外に効果的に発信するために,今年度内に「シティプロモーション指針」を策定します。これに沿って,「行方ならではの価値」を市民と共有し,市民とともに市内外へ「行方」の魅力を発信してまいります。また,同じく今年度内に策定する「観光振興計画」に沿って,積極的な観光プロモーションにも取り組んでまいります。 

 情報発信には,従来の情報媒体の積極的な活用とともに,防災対応型地域エリア放送の視聴世帯の拡充のための工事を引き続き 進めてまいります。あわせて,市民の参加も含めた「なめがた情報発信まちづくり事業」にも取り組み,市民が主役のまちづくりに繋げ,「情報発信日本一」を目指してまいります。

 

 以上,平成31年度における私の所信及び主な施策を申し上げました。

 日頃から申しておりますが,市長としての私の使命は,本市の魅力を掘り起こし,よりよい未来に向けて,いかにして持続可能なまちづくりを行っていくかであります。

 私をはじめ市職員が一丸となって,市民の皆さまの声を聴き,共に汗を流し,行方市に「住みたい」「住み続けたい」という思いを市民の皆さまがいつまでも持ち続けることができるよう,各種施策に取り組んでまいりますので,市民の皆さま並びに議員各位におかれましては,引き続きご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

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このページに関するお問い合わせは政策秘書課 政策秘書グループです。

行方市役所 麻生庁舎 2階 〒311-3892 行方市麻生1561-9

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