○行方市ごみの散乱防止に関する条例

平成17年9月2日

条例第109号

(目的)

第1条 この条例は,空き缶,空き瓶,たばこの吸い殻,包装紙等の散乱性の高いごみの投げ捨てによる散乱(以下「ごみの散乱」という。)の防止について必要な事項を定めることにより,地域の環境美化の促進を図り,もって快適な生活環境の確保を図ることを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において,次の各号に掲げる用語の意義は,当該各号に定めるところによる。

(1) 投げ捨て ごみを定められた場所以外の場所に捨てることをいう。

(2) 市民等 市民及び旅行者その他の滞在者をいう。

(3) 事業者 容器若しくは包装紙に収納した飲食物,たばこ,チューインガム等の飲食後又は使用後において散乱性の高いごみを生ずる物品を製造し,又は販売する者をいう。

(4) 占有者等 土地の占有者又は管理者をいう。

(5) 回収容器 ごみを回収するための容器をいう。

(市の責務)

第3条 市は,第1条の目的を達成するため,ごみの散乱の防止に関する施策(以下「施策」という。)を策定し,これを実施するものとする。

(市民等の責務)

第4条 市民等は,家庭の外で自ら生じさせたごみを持ち帰り,又は回収容器に収容するなどにより,ごみの散乱の防止に努めるとともに,市の実施する施策に協力しなければならない。

(事業者の責務)

第5条 事業者は,ごみの散乱を防止するため,消費者に対する啓発,回収容器の設置及びその適正な管理並びに空き缶等の再利用の促進に努めるとともに,市の実施する施策に協力しなければならない。

(占有者等の責務)

第6条 占有者等は,ごみの散乱を防止するため,土地の適正な管理を行い,みだりにごみが捨てられない環境づくりに努めるとともに,市の実施する施策に協力しなければならない。

(実施計画の策定)

第7条 市長は,施策を実施するための計画(以下「実施計画」という。)を策定するものとする。

2 実施計画には,次の各号に掲げる事項を定めるものとする。

(1) ごみの散乱の防止に関する事項

(2) 次条第1項に規定するごみ散乱防止重点地域において実施する事項

3 市長は,実施計画を策定し,又は変更したときは,これを公表するものとする。

(ごみ散乱防止重点地域)

第8条 市長は,特にごみの散乱の防止を図る必要があると認める地域をごみ散乱防止重点地域(以下「重点地域」という。)として指定することができる。

2 市長は,前項の規定による指定をするときは,これを告示しなければならない。当該指定を変更し,又は廃止するときも,同様とする。

(禁止行為)

第9条 市民等は,重点地域においてごみの投げ捨てをしてはならない。

(自動販売機の設置の届出等)

第10条 事業者は,重点地域において自動販売機(規則で定める自動販売機を除く。以下同じ。)を設置しようとするときは,その設置する自動販売機ごとに,あらかじめ,次の各号に掲げる事項を,規則で定めるところにより,市長に届け出なければならない。

(1) 事業者の住所及び氏名(法人にあっては,主たる事務所の所在地,名称及び代表者の氏名)

(2) 自動販売機の設置場所及び回収容器の管理方法

(3) その他規則で定める事項

2 第8条第1項の規定に基づき重点地域として新たに指定されることとなる地域において既に前項に規定する自動販売機を設置している事業者は,当該地域の指定の日から90日以内に,規則で定めるところにより,設置の届出をしなければならない。

3 前2項の規定による届出をした事業者は,第1項各号に掲げる事項を変更したとき,又は届出をした自動販売機を撤去するときは,その変更又は撤去の日から15日以内に,規則で定めるところにより市長に届け出なければならない。ただし,規則で定める軽微な変更については,この限りでない。

(届出済証)

第11条 市長は,前条第1項又は第2項の規定による届出があったときは,届出に係る自動販売機ごとに,その届出をした事業者に対し,届出済証を交付するものとする。

2 前項の規定による届出済証の交付を受けた事業者は,届出に係る自動販売機の見やすい箇所に当該届出済証を張り付けておかなければならない。

3 第1項の規定による届出済証の交付を受けた事業者は,当該届出済証を紛失し,又は毀損したときは,その事実を知った日から15日以内にその旨を市長に届け出なければならない。

4 市長は,前項の規定による届出があったときは,その届出をした事業者に対し,届出済証を再交付するものとする。この場合においては,第2項の規定を準用する。

(回収容器の設置及び管理)

第12条 重点地域において自動販売機を設置する事業者は,規則で定めるところにより回収容器を設置するとともに,当該回収容器を適正に管理しなければならない。

(事業者等に対する要請)

第13条 市長は,重点地域において,ごみが著しく散乱していると認められるときは,当該ごみを生ずることとなった物品を製造し,又は販売しているもの又は占有者等に対し,ごみの散乱を防止するため,必要な措置を講ずるよう要請することができる。

(勧告)

第14条 市長は,事業者が第12条の規定に違反していると認めるとき又は前条の要請に従わないときは,当該事業者に対し,期限を定めて,必要な措置を講ずるよう勧告することができる。

(公表)

第15条 市長は,前条に規定する勧告を受けた事業者が,その勧告に従わないときは,その旨を公表することができる。

(命令)

第16条 市長は,第9条の規定に違反した者に対し,その行為の中止又は原状回復を命令することができる。

2 市長は,第14条の規定による勧告を受けた事業者が,正当な理由がなくその勧告に応じない場合であって,ごみの散乱の防止を著しく阻害すると認めるときは,当該事業者に対し,期限を定めて,その勧告に従うよう命令することができる。

(ごみ散乱防止推進員の設置)

第17条 市長は,地域におけるごみの散乱の防止のために,ごみ散乱防止推進員を選任し,次の各号に掲げる事項の実施について,協力を求めることができる。

(1) 市民に対する指導及び助言に関する事項

(2) 市民に対する啓発に関する事項

(3) 市に対する情報の提供に関する事項

(4) その他ごみの散乱の防止のために必要な事項

(市民団体の育成及び支援)

第18条 市は,市民と協力して地域におけるごみの散乱の防止運動を展開するため,市民によるごみの散乱の防止活動を行う団体の育成及び活動の支援を行うものとする。

(ごみ散乱防止に関する啓発・広報の実施)

第19条 市は,ごみの散乱の防止についての,市民意識の啓発及び高揚を図るものとする。

(顕彰)

第20条 市長は,ごみの散乱防止に関して著しい功績のあった者に対して,顕彰を行うことができる。

(立入検査等)

第21条 市長は,重点地域におけるごみの散乱を防止するため,必要があると認めるときは,市長の指定する職員(以下「指定職員」という。)に,必要な場所に立ち入らせ,自動販売機及び回収容器の設置管理状況並びにごみの散乱の防止について調査させ,及び指導させることができる。

2 前項の規定による立入検査をする指定職員は,その身分を示す証明書を携帯し,関係者の請求があったときは,これを提示しなければならない。

3 第1項の規定による立入検査の権限は,犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(委任)

第22条 この条例の施行について必要な事項は,規則で定める。

(罰則)

第23条 第16条第2項の規定による命令に違反した者は,5万円以下の罰金に処する。

2 次の各号のいずれかに該当する者は,3万円以下の罰金に処する。

(1) 第10条第1項第2項又は第3項の規定による届出をせず,又は虚偽の届出をした者

(2) 第11条第2項(同条第4項において準用する場合を含む。)の規定による届出済証の張付けをしなかった者

3 第21条第1項の規定による立入検査を拒み,妨げ,又は忌避した者は,3万円以下の罰金に処する。

4 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人,使用人その他の従業員が,その法人又は人の業務に関して,前3項の違反行為をしたときは,行為者を罰するほか,その法人又は人に対しても,同項の刑を科する。

第24条 第16条第1項の規定による命令に違反した者は,3万円以下の罰金に処する。

(施行期日)

1 この条例は,平成17年9月2日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日(次項において「施行日」という。)の前日までに,合併前の麻生町ごみの散乱防止に関する条例(平成8年麻生町条例第12号),北浦村ごみの散乱防止に関する条例(平成8年北浦村条例第22号)又は玉造町ごみの散乱防止に関する条例(平成8年玉造町条例第18号)(次項においてこれらを「合併前の条例」という。)の規定によりなされた処分,手続その他の行為は,それぞれこの条例の相当規定によりなされたものとみなす。

3 施行日の前日までにした行為に対する罰則の適用については,なお合併前の条例の例による。

行方市ごみの散乱防止に関する条例

平成17年9月2日 条例第109号

(平成17年9月2日施行)